2017/06/30
【イベントレポート】歯科医院における人材教育の仕方
2017年6月22日に栗林歯科医院の栗林理事長をゲストにお呼びし、セミナーを開催しました。16年の歯科医師歴をお持ちの栗林理事長に歯科医院における人材育成、コミュニケーションについてお話をして頂きました。今回はその内容を少しだけ、ご紹介します!
講師プロフィール
2003年『日本歯科大学 歯学部』卒業。2009年医療法人社団『歯聖会 田中歯科医院』卒業、 『NewYork University CDE Program』卒業、医療法人社団『栗林歯科医院』開業。2014年『Medical University of Vienna』卒業。
講演内容一部抜粋
【院内コミュニケーションを重視している理由】
開業前の勤務時代に自分の技術不足(医師として技術だけでなく、コミュニケーション、経営など多方面に関する技術)で悩むことがあり、自分のように悩む歯科医師を生み出したくないと考えていました。そこで、歯科医師だけではなく、歯科衛生士、歯科技工士、受付、歯科助手、事務全ての人々をプロフェッショナルとして育てられる環境をつくろうと思い、開業をしました。そのため、人材育成に重きを置いています。「教える、教わる」という関係において、コミュニケーションは基本です。そのようなことから、コミュニケーションを重視しています。
【Talknoteを導入する前の課題】
「言った/言わない」といった水掛け論が発生してしまっていたこと、人が育たないこと、同じミスを繰り返してしまうこと。これらが院で抱えるコミュニケーション課題でした。社内SNS導入以前にも、多くの施策に取り組みました。
<情報共有シート>
「日付」「書いた人」「伝えたい人」「伝達事項」「確認チェック」という項目に沿って記入をしてもらい、共有事項を皆が見れるような仕組みを作りました。関係のない人も内容確認のチェックしてもらうようしていました。
<リスクマネジメントシート>
ダブルブッキング、伝え漏れなど院で発生したミスを共有するシートです。一人のミスを共有し、皆で解決することで、明日の院の成功に繋がります。
<ミーティング・朝礼・終礼>
情報をその場でシェアし、意見交換ができるようにリアルなコミュニケーションの場も設けました。
しかしながら、抱えていた課題の抜本的な解決には繋がりませんでした。その理由は情報の蓄積がされなかったことにあります。紙は見返すこともないので、蓄積がされづらく、リアルなコミュニケーションの場でも蓄積はされていきません。これらの課題を一気にクリアしたのは、社内SNS「Talknote」でした。
【Talknoteの活用法】
Talknote導入で様々な効果が表れました。データが蓄積されますので、以前抱えていた課題は解消されました。中でも、一番の効果は人材育成が加速したことです。
例えば、「矯正グループ」があり、そこでは患者様の治療プロセスを全て投稿しています。初診〜完治まで画像と治療内容を一緒に投稿しています。現在、素晴らしい技術を持った70歳の専門医の方がいますが、新人ドクターはその治療プロセスを全て見ることが出来ます。ケースとしても学べるので、最高の人材育成の場になっていますね。
他にも「新人日報グループ」では、いつでも先輩に質問や相談が気軽にできます。また、新人を教育する先輩ドクターも元々は新人ドクターでしたから、先輩の当時の日報を見られます。先輩たちの成長過程を見ることができれば、失敗を怖がらずに挑戦していくことができますよね。データ蓄積を行い、人材教育に活かすことは社内SNSでやりたかったことですし、開業時に思っていた「全ての人がプロフェッショナルになる環境」に近づいているので、本当に役立っています。